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馬の病気:馬ピロプラズマ症

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馬ピロプラズマ症(Equine piroplasmosis)について。

馬ピロプラズマ症は、ピロプラズマと呼ばれる原虫が、ダニ等の節足動物を介して感染する疾患で、馬バベシア症、馬胆汁熱、馬ダニ熱、馬マラリアなどと呼ばれた事もありました。原因となる原虫には、Theileria equi(旧名:Babesia equi)およびBabesia caballi(旧名:Piroplasma caballi)の二種類が含まれ、アフリカ大陸等で流行がみられます。日本での発生はありませんが、家畜伝染病(法定伝染病)に指定されており、患畜として診断された場合には殺処分の対象となります。

馬ピロプラズマ症の症状は、40度以上の発熱(Fever)、重度の貧血と黄疸(Severe anemia and icterus)、活力減退(Depression)、衰弱(Debilitation)、出血性下痢(Hemorrhagic diarrhea)、血尿(Hematuria)などが見られ、急性例では、酸素欠乏症(Oxygen deficiency)となって死亡します。また、生存した場合にも、その患馬は原虫保有馬となり、免疫機能が衰えた際に症状を再発することがあります。

馬ピロプラズマ症の診断は、血液塗抹標本(Blood smear)の鏡検によって赤血球内の虫体を確認することで下され、Theileria equiでは、マルタクロスと呼ばれる十字架に似た特徴的な形態が観察され、Piroplasma caballiでは、一対の双梨形として観察されます。また、補体結合反応(Complement binding reaction)による血清診断(Serodiagnosis)も有効ですが、慢性感染馬では陰性になることに注意を要します。さらに近年では、感度の高いELISA法や間接蛍光抗体法(Indirect fluorescent antibody assay)も試みられています。

馬ピロプラズマ症に対しては、有効なワクチンは開発されておらず、発生や伝播の防止には媒介ダニの駆除や消毒が重要です。治療では、イミドカルブ-2プロピオン酸塩(Imidocarb dipropionate)が最も有効ですが、これによって、完全に駆虫されて感染源とならなくなる可能性は明らかではありません。

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