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馬の文献:大結腸便秘(Williams et al. 2011)

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「経皮超音波検査を用いての舎飼いおよび放牧飼養が大腸運動性に与える影響の研究」
Williams S, Tucker CA, Green MJ, Freeman SL. Investigation of the effect of pasture and stable management on large intestinal motility in the horse, measured using transcutaneous ultrasonography. Equine Vet J. 2011; 43 Suppl 39: 93-97.

この研究論文では、馬の大結腸便秘(Large colon impaction)の病因論(Etiology)を解明するため、16頭の健常馬を舎飼い(一日一回60~90分の運動のみ)または放牧飼養環境(昼夜放牧)に置き、経皮超音波検査(Transcutaneous ultrasonography)を用いての大腸運動性(Large intestinal motility)の評価が行われました。

結果としては、舎飼い馬では放牧飼養馬に比べて、盲腸(Cecum)の運動性(舎飼馬:1.4収縮/毎分、放牧馬:2.0収縮/毎分)、胸骨曲(Sternal flexure)の運動性(舎飼馬:1.5収縮/毎分、放牧馬:1.7収縮/毎分)、左腹側大結腸(Left ventral colon)の運動性(舎飼馬:0.7収縮/毎分、放牧馬:1.0収縮/毎分)が、いずれも有意に低かったことが示されました。このため、放牧飼養されている馬に比べて、舎飼い環境に置かれている馬では、大腸、特に左腹側大結腸の運動性が低くなりがちで、この部位での便秘症を起こし易くなるという病因論に関与している可能性が示唆されました。

この研究では、舎飼い馬において、具体的にどのような管理法が大腸運動性を低下させる主要因になっているかについて、詳細には検討されていませんが、潜在的な病因としては、飼料内容の違い、給餌のパターンや間隔、運動量の低下、などが複合的に関与していると推測されています。そして、放牧馬においては、持続性の摂食(Consistent food intake)と、粗飼料の含有率の高さが、大腸運動性の向上につながった可能性がある、という考察がなされています。また、経皮超音波検査は侵襲性の低い検査法であるものの、腸管の箇所によっては検査が困難であったり(右背側大結腸など)、腹腔内で常に移動していて一貫性のある検査が困難である(大結腸盤曲など)、などの欠点が指摘されています。

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