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馬の病気:クロストリディウム下痢症

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クロストリディウム下痢症(Clostridial diarrhea)について。

嫌気性細菌(Anaerobic organism)である、Clostridium perfringensもしくはClostridium difficileの感染に伴うタイプAおよびBの外毒素(Exotoxin)の産生によって、急性下痢症(Acute diarrhea)を起こす疾患です。クロストリディウムは馬の正常腸内細菌であるため、給餌内容の急激な変化(Sudden change in feeding)や経口抗生物質(Oral antibiotic administration)による、細菌叢(Bacterial flora)の異常に起因して発症すると考えられています。原因菌のうち、タイプA外毒素の産生菌が最も重要な病原菌として挙げられており、タイプB外毒素の産生菌よりも顕著に予後の悪い重篤な下痢症状を呈することが報告されています。

クロストリディウム下痢症の症状としては、下痢と脱水(Dehydration)に加えて、発熱(Fever)、抑欝(Depression)、食欲不振(Anorexia)などが見られ、子馬の症例では、敗血症(Septicemia)を併発する場合が多いことが知られています。血液検査では、好中球減少症(Neutropenia)、フィブリノーゲン増加症(Hyperfibrinogenemia)、低カリウム血症(Hypokalemia)、低ナトリウム血症(Hyponatremia)、低カルシウム血症(Hypocalcemia)、腎前性高窒素血症(Prerenal azotemia)などが認められます。臨床症状と血液検査は他の下痢疾患と類似するため、糞便培養(Fecal culture)によるクロストリディウム菌の分離によって確定診断(Definitive diagnosis)が下され(1gの糞便あたり100-CFUs)、ELISA法やPCR法を用いてタイプA外毒素を検知する手法も試みられています。

クロストリディウム下痢症の治療では、補液療法(Fluid therapy)による再水和(Rehydration)、電解質不均衡(Electrolyte imbalance)の改善、Metronidazoleの投与が行われます。Metronidazoleの耐性菌に対しては、Vancomycin投与による治療例も報告されています。難治性の脱水を示した症例に対しては、高張食塩水(Hypertonic saline)の投与後の等張食塩水(Isotonic solution)の補液、膠質液(Colloid solution)の投与なども有効です。また、非ステロイド性抗炎症剤(Non-steroidal anti-inflammatory drugs)を用いて腸炎の解消が試みられる場合には、粘膜治癒促進に関与するPGEを拮抗する副作用を考慮して、慎重な投与計画と病態監視を行うことが重要です。

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