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馬の病気:馬遺伝性局所性皮膚無力症

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馬遺伝性局所性皮膚無力症(Hereditary equine regional dermal asthenia: HERDA)について。

皮膚虚弱性(Skin fragility)を示す遺伝性および先天性の結合組織疾患(Inherited and congenital connective tissue disorder)で、クォーターホースに好発します。また、ペイントホースやアパルーサ等の品種での発症も報告されており、極めて稀にアラビアン、サラブレッド、ハノーベリアン、ハーフリンガー等の混血種に起こる場合もあります。HERDAの遺伝形態は特定されていませんが、常染色体性劣性遺伝性伝達(Autosomal recessive transmission)によるものと考えられています。

HERDAの症状は、六ヶ月齢以下の子馬の段階で発現することが一般的で、主に背外側胸部(Dorsolateral thoracic region)、腰部(Lumbar region)、仙骨部(Sacral region)において、皮膚の緩みと過伸展性(Loose and hyperextensible skin)が認められます。病状の進行に伴って、表層から5~10cm以上の弛緩や、皮膚の収縮遅延を示す症例もあり、皮膚虚弱性の重篤度によっては、容易に皮膚裂傷(Skin torn)を生じる場合もあります。皮膚の損傷部位では、治癒遅延(Slow healing)や縫合糸の保持不足(Holds sutures poorly)を呈し、白色で大型の瘢痕形成(Large and white scar formation)を示すこともあります。

HERDAの診断は、視診と触診によって下されることが一般的です。皮膚生検(Skin biopsy)を介しての病理組織学的検査(Histopathological examination)では、顕著な異常所見が認められない症例が殆どですが、断片化したコラーゲン線維(Fragmented collagen fibers)や線維走行の異常(Lacking normal parallel collagen arrangement)などが見られる場合もあります。

HERDAの有効な治療法は報告されておらず、鞍付けによって背部裂傷を起こしたり、運動時に遠位肢がぶつかり合うことで、容易に外傷を生じる危険が高いため、競技や競走への使役は困難な症例が殆どです。また、遺伝性疾患であることを考慮して、繁殖馬としての使役も推奨されておらず、放牧伴侶動物(Pasture pet)としてのみ飼養される事が一般的です。

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