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馬の病気:精巣炎

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精巣炎(Orchitis)について。

馬における精巣の炎症は、蹴傷や転倒によって生じる外傷性精巣炎(Traumatic orchitis)や、血行性感染(Hematogenous infection)や副生殖腺(Accesory sex glands)からの逆行性流入(Retrograde fluid movement)に起因する感染性精巣炎(Infectious orchitis)などの病態を呈し、精巣上体炎(Epididymitis)や精巣周囲炎(Periorchitis)等を併発する症例もあります。

精巣炎の症状としては、陰能の腫脹(Swelling)、熱感(Heat)、圧痛(Pain on palpation)などが挙げられ、交配を拒否する行動(Refuse to mate)を示す場合もあります。また、スタンダードブレッドの症例では、ハーネスレース時に斜対歩(Trot)を嫌い側対歩(Pace)による走行を行う仕草が認められたり、両後肢で跳ぶ歩様(いわゆるHopping gait)を示す場合もあります。

精巣炎の診断においては、超音波検査(Ultrasonography)では、実質肥厚化(Parenchymal)と低反響性の浮腫像(Hypoechoic edematous appearance)が確認され、無反響性液体(Anechoic fluid)の貯留を示す陰嚢水腫(Hydrocele)や、鞘膜内への消化管迷入(Intestinal migration)を示す鼠径ヘルニア(Inguinal hernia)との鑑別診断を行います。また、精液検査(Semen examination)では、精子濃度の減少(Decreased spermatozoa concentration)、赤血球数の増加(Increased red blood cell count)、形態異常を示す精子数の増加(Increased spermatozoa with morphologic defects)等が見られ、精液検体を用いての細菌培養(Bacterial culture)と抗生物質感受性試験(Antibiotic susceptibility test)が行われます。

精巣炎の治療では、陰嚢の冷却療法(Cryotherapy)や、全身性の抗生物質療法(Systemic anti-microbial therapy)および非ステロイド系抗炎症剤(Non-steroidal anti-inflammatory drugs)の投与が行われます。この際には、感受性試験の結果に基づいて使用薬剤を選択することが推奨されており、陰嚢の腫脹と圧痛が改善された後にも、感染再発(Infection relapse)を予防するため、更に1~2週間は投薬を継続することが重要です。

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