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日本での馬飼養頭数への思い

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世界の国々における、人口千人当たりの馬の飼養頭数を見ると、米国の31頭を筆頭に、欧州諸国では10~30頭であるのに対して、日本では約0.6頭と、格段に少ないという現実があります。その要因としては、「欧米諸国に比べると、日本は狭くて馬が飼えないし、乗馬はお金持ちの趣味で広まらない」と言われる事が多いですが、日本に馬が少ないのは、本当に国土の狭さや経済的な理由からなのか?という疑問が浮かびました。

下表は日本や欧米諸国における、馬一頭当たりの国土面積(ヘクタール)を示したもので、広大な砂漠やツンドラ地帯があるロシアやオーストラリアでは、この数値が非常に大きくなっています。しかし、この両国を除いた場合、馬一頭当たりの土地面積が一番広いのは日本であり(国土は狭いが馬の数も非常に少ないため)、馬を飼うためのスペースは意外に余っている、という考え方が出来るのかもしれません。例えば、ヨーロッパで乗馬大国と言われている、ドイツ、オランダ、ベルギー、英国などは、いずれも日本よりも国土が狭い国々ですが、とても多くの馬が飼われています。つまり、日本でもスポーツとしての乗馬や、外乗などのレクリエーションが普及していく事で、馬の飼養頭数が大きく伸びる可能性は否定できないのではないでしょうか。

考えてみれば、狭い狭いと言われる日本にもゴルフ場はたくさんありますし、ゴルフ場ひとつの敷地があれば、乗馬クラブを5つは造れることを思うと、土地が無いから馬が少ないという訳でもなさそうです。もし、乗馬というスポーツが、ゴルフ並みにポピュラーになる時代が来たとすれば、馬を飼ったり乗ったりするスペースは、いくらでも生み出されていくような気がしてしまいます。

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また、下表では、馬頭数と国民総生産(GDP)から算出した、「所得400万円当たりの馬の飼養頭数(人口千人ごと)」が示されています。この表から読み取れることは、欧米諸国では各国の裕福さや貧しさに関わらず、平均すれば所得400万円ごとに20~30頭の馬が飼われている(千人当たりで言って)のに対して、日本ではこの数値が、桁が違うどころか、二桁も低い飼養頭数(0.9頭)となっているという事実です。

私が米国で暮らしていた頃にも、「乗馬はお金持ちの趣味である」というのは、実は日本とそれほど変わらないのでは?、という印象を持っていました。ただ、米国においては中流~上流階層のなかに、「馬を飼って(または借りて)乗馬を楽しむ」という人生選択をする人の割合が高い、という社会性があるような気がしてしまいます。つまり、日本においても、これから乗馬産業が普及していって、多少なりとも趣味にお金を掛けられる人達の考え方の中に、個人馬主または共同馬主になるという選択肢が認識されていく事で、馬の飼養頭数が増えていく結果につながるのかもしれない、と考えさせられました。

日本人は、パチンコやカラオケに多くの娯楽費を使っていますし、休暇の過ごし方と言えば、ゴルフ・温泉・海外旅行などが主流です。これらに変わって、乗馬というスポーツに時間とお金を費やすライフスタイルは、とても健康的と呼べると思います。また、子供にやらせるスポーツとして、野球やサッカーの変わりに乗馬を選ぶという意識が生まれてくれば、日本で飼われる馬が増えるだけでなく、国際的にみた日本の乗馬競技レベルの向上にも寄与できると考えます。

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上述の表にあるデータは、単純報告値のみから算出されており、馬の飼養目的による頭数の違い(乗馬用の馬 v.s. 農耕馬)、可使用国土面積の違い(馬を飼えない都心面積の占める割合)、および、所得格差の違い(富裕層への平均所得値の偏向)などは考慮されおらず、日本と他国の馬社会の現状を比較するには不適切な点も多い、という限界点は重々承知しています。

しかし、ひとつだけ言えるとすれば、もし多くの日本人が乗馬の楽しさを知り、本当に馬を飼いたいなぁと思うようになれば、そのための土地やお金は存在する一面もあるのかもしれない、という事です。そして、エンターテイメントとしての競馬を推進しながらも、レクリエーションや教育としての乗馬の普及にも努めていくことで、日本における馬の飼養頭数の増加、ひいては、日本の馬社会全体の発展につながっていくのではないか?、と考えさせられた今日この頃です。

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