RSS

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

馬の病気:飛節脱臼

20130815_Blog3_Tarsal_Luxation_Pict1.jpg

飛節脱臼(Tarsal luxation)について。

飛節に起こる脱臼(Luxation)および亜脱臼(Subluxation)は、主に転倒時や蹄を滑らせた場合など、後肢を捻る動作(Wrenching/Twisting action)によって発症すると考えられていますが、馬房壁を蹴ったり、他の馬からの蹴傷などから起こる病態も報告されています。

飛節の脱臼や亜脱臼の症状としては、不負重性跛行(Non-weight-bearing lameness)と飛節変形症(Tarsal deformity)を呈し、脱臼部より遠位肢が異常な可動性を示すことが触診されます。足根下腿関節(Tarsocrural joint)の脱臼では、脛骨遠位端(Distal end of tibia)の頭側変位(Cranial displacement)が認められる事もあります。飛節の脱臼や亜脱臼が疑われる症例では、レントゲン検査(Radiography)で正確な脱臼部位の判定と、足根骨骨折(Tarsal bone fracture)の併発を確認することが必要で、また、超音波検査(Ultrasonography)によって腱や靭帯組織の損傷を確かめることも重要です。

足根下腿関節の脱臼や亜脱臼の治療では、脱臼部を正常位置に整復した後、全肢ギプス固定術(Full-limb casting)が最低六週間にわたって施され、ギプスの上端をできるだけ膝関節に近い位置で終了させることで、より効果的に飛節の不動化(Immobilization)が達成できる事が示唆されています。距踵骨関節(Talocalcaneal joint)、距踵骨中心第四足根骨関節(Talocalcaneal-centroquatral joint)、足根中足骨関節(Tarso-metatarsal joint)などの脱臼を起こした症例では、ギプス固定術に併行して、これらの関節の螺子固定術(Lag-screw fixation)またはプレート固定術が応用される場合もあり、固定前に関節軟骨除去(Articular cartilage removal)を行うことで、速やかな関節癒合(Joint fusion)を誘導する術式が提唱されています。

飛節の脱臼や亜脱臼の予後は中程度~不良で、側副靭帯(Collateral ligament)や関節包(Joint capsule)などの周囲支持組織の損傷度によっては、脱臼部の完全な不動化が難しく、予後は悪いことが示唆されています。特に、足根下腿関節の脱臼や亜脱臼では、関節固定術を応用できないため、術後に変性関節疾患(Degenerative joint disease)の合併症を起こす危険が高いことが知られています。

Copyright (C) Akikazu Ishihara All Rights Reserved.

スポンサーサイト

プロフィール

Rowdy Pony

Author:Rowdy Pony
名前: 石原章和
性別: 男性
年齢: 40代
住所: 神奈川県
職業: 獣医師・獣医学博士
叩けよ、さらば開かれん!

ブログメニュー

FC2カウンター

リンク

カレンダー

05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

最新記事

月別アーカイブ

お断わり

20130414_Blog_Message_Pict1.jpg
このサイトに掲載されているイラスト、画像、文章は、すべて管理主自身が作成したもの、もしくは、著作権フリーの素材リンクから転載したものです。

カテゴリ

全記事表示リンク

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
学問・文化・芸術
366位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
自然科学
43位
アクセスランキングを見る>>

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

FC2ブログランキング

検索フォーム

RSSリンクの表示

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。