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馬の病気:馬蝿幼虫症

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馬蝿幼虫症(“Bots”)について。

ウマバエ(Gastrophilus intestinalis)は遠位肢(Distal limb)に産卵し、患馬が肢を掻く際に、孵化した第一期幼虫(First-stage larvae: L1)が口腔内に侵入し、舌深部を経て歯肉に寄生します。その後、第二期幼虫(L2)が嚥下されることで胃内に到達し、第三期幼虫(L3)の段階で、襞状縁(Margo plicatus)の周辺部の扁平上皮粘膜(Squamous mucosa)に付着および寄生します。馬蝿の成虫は晩春から初夏に掛けて糞と一緒に排泄され、羽化した成虫蝿が再び遠位肢に産卵を行います(成虫は二週間生存)。

馬蝿幼虫症は、軽度~中程度の幼虫感染においても無症候性(Asymptomatic)を示しますが、多数の第一期幼虫の舌部感染によって、炎症および嚥下困難(Dysphagia)を呈する場合もあります。胃粘膜における第三期幼虫の寄生も、弊害が無い症例が殆どですが、多量の幼虫感染を起こした場合には、胃潰瘍(Gastric ulceration)や膿瘍形成(Abscessation)を生じる事もあり、また、極めて稀に胃破裂(Gastric rupture)や腹膜炎(Peritonitis)を続発する可能性も示唆されています。診断は、糞便検査(Fecal test)および胃内視鏡検査(Gastroscopy)によって下されます。

馬蝿幼虫症の治療では、年一回の駆虫剤(Anthelmintics: Ivermectin, Moxidectin, etc)の経口投与が有効で、晩秋から初冬に掛けての投薬が推奨されています。また、晩秋から冬季において充分な四肢のブラシ掛けを行って、虫卵や第一期幼虫を駆除することも重要です。内視鏡下での第三期幼虫の剥離および洗浄は特に必要とはされませんが、重篤な胃潰瘍の発症を防ぐため、ヒスタミン2型受容体拮抗薬(Histamin-2-receptor antagonist)およびプロトンポンプ遮断薬(Proton pump blocker)の投与が行われる場合もあります。

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